ホゴネコ活動

保護猫活動・TNRのこと

保護猫シェルター構築中
大阪市北区周辺TNRヘルプやご相談承ります(有料)
【編集中】






【行政殺処分を減らすために】

行政で殺処分という名目で殺されてしまう猫のうち、
生まれて間もない仔猫が占める割合は、
大変多いです。

野良猫が生命をかけて産んだ命が、
あっけなく殺されたり、
迷惑者にされ、いじめられたりしないよう、

猫たちと人間たちが共生していけるように、
全国で多くの方が地道な活動をされているようです。

自治体では、
手術費用の助成や相談窓口の設置など、
ここ数年でさまざまな取り組みが行われるようになりました。

野良猫の不妊手術や治療などに協力的な動物病院も
増えました。

しかし、まだまだ
殺されてしまっているのが現状です。

【野良猫とは?】
野良猫は、野生動物ではありません。 元々、日本に居たいきものではないのです。

外に出て迷子になったり、
人間の勝手な都合で捨てられたりした猫、
またはその子孫たちなのです。

自由気ままに暮らしているように見えますか?

彼らの多くは、
とても過酷な生活をしています。

十分ではない食事、清潔な水が飲めるとは限らない環境。

暑さや寒さ、事故や病気のほか、
様々な困難の中で、
生き延びている
という表現の方が近いのが現状です。

残念ながら、
心ない人間から虐待を受けることも
あります。

生まれた場所で、
彼らなりに一生懸命生きているだけのに

なかには、迷惑だから、邪魔だからと排除しようとする方や、
かわいそうだからと餌やりだけを行う方もいます。

しかし、それは根本的な解決にはならず、
さらに住民同士の対立につながる恐れがあります。

また、餌に毒を混ぜて撒くなどの行為は、
許されない行為です。

野良猫をとりまく問題は「
地域の環境を保全する」という観点からも、
本来は地域住民全体で考える問題だと言えます。


【不妊手術】
猫に不妊手術をすることで、
不幸になる命が増えないように
繁殖コントロールすることができます。

オス猫の場合はマーキング(尿)の匂いが軽減し、生殖本能がなくなるため性格が落ち着いてケンカが減り、行動範囲も小さくなるといわれています。
オスメスともに、繁殖シーズンの独特の大きな鳴き声も徐々になくなります。

地域猫活動とは、
そうして一代限りとなった、ともに地域に生きる命をみんなで見守っていこうという取り組みです。

わたしが、野良猫を捕獲して不妊去勢手術をしたあと元の場所に戻すというような活動を始めた1992年頃は、小さな命に心をよせる一部の有志によってコツコツと、あまり目立つことなく行われていました。
野良猫の手術を受け持ってくれる獣医さんを探すのも大変でした。
しかし、いろんな方の尽力により、


して終わり、ではない
また、その場所の猫が100%「さくらねこ」になったとしても、そこで終わりではありません。 他地域からの移動、または捨てられたりするなどして新たな猫の流入があった場合、 それに気づくことができなければ、知らず知らずのうちにまた増えてしまう恐れがあります。 そのため、野良猫を減らす活動については、 * 猫のコミュニティの把握 * その後のコミュニティフォロー をセットで行うことが重要となってきます。 そして、それこそが地域猫活動と呼ばれるものに繋がっていくのです。 話は戻り「TNR活動は大変であるにも関わらず、一般に理解が得にくく、 さらには誤解され非難される対象になってしまうこともまだまだ多い」のはなぜでしょうか? それは、「TNR」の多くが「地域猫活動」につながっていないからではないかと感じます。 いくらきちんと増えないようにTNRをして、ルールを守った餌やりや周囲の掃除をしていても、 その人とは別の無責任な人が、片付けをせずに餌をばらまいたまま帰ったり、 ゴミを置いたままにしたりすることがあり、そのような場合には、 餌やりをしているだけで「無責任で迷惑な人」と一緒にされてしまうことがあります。 また、こうした活動を行うボランティアは圧倒的に女性が多く、 近隣住民から大きな罵声を浴びせられたり、時には身の危険を感じる場合もあり、 丁寧に説明をしようとしても聞いてもらえず、夜中の遅い時間にこっそり活動を 行っている方も少なくありません。そうなると、残念ながらこうした活動はさらに 住民の目から遠ざかったものになってしまいます。 小さな命のため、ひいては町のために奔走される方々が、 このように肩身の狭い思いをしているという相談は本当に多く寄せられています。 本来であれば、地域の野良猫問題はその地域で取り組み解決すべきことですが、 どこにでもそうした意識があってアクティブに動ける人材がいるとは限りません。 そのため、猫がみるみるうちに増えてしまい、糞尿被害や大きな鳴き声、 庭を荒らすなどの問題行動により、猫に対して快く思わない住民も増えてしまいます。 また、そうした地域では「こっそり餌をあげる住民」が多く存在します。 猫をお腹いっぱいにしてあげたい、きっとそういう優しい気持ちからの 行動であろうとは思いますが、手術をせずに餌付けだけする行為が逆に猫を窮地に 追いやってしまうのです。そうして「餌やり VS 餌やり反対」のような対立が 地域にできてしまうと、さらに人と猫の共生について理解が遠のいてしまいます。 そのような状況を知った他地域の方が心を痛め、猫のTNRを行う場合がありますが、 それで一時的に野良猫を減らすことはできたとしても、その後のフォローが浸透せず、 なかなか地域猫活動には繋がりません。私が関わっている例を出しますと、野良猫が増え放題、餌をあげるだけの人が たくさんいて大変だった地区がありました。ボランティアの方が懸命になって 町会の理解を得て説明会を重ね、ボランティアが中心となって一斉TNRを数回に渡って行い、 その進捗をさらに報告していく、ということを半年ほど続けてきました。
地域猫活動は、その名の通り「地域で猫の活動をする」ことです。 つまり住民みんなで取り組むことであり、一般的には町会や自治会単位で行われています。 それには、町会長、自治会長等を筆頭に、町会役員、または地元の商店や企業など、 地域においてある程度の住民たちの合意形成を要します。 この活動はいったいどういうものなのか?何のために誰のためにやるのか? 誰がどのように行っていくのか?冷静で丁寧な説明を行い、理解を得る必要があります。 具体的にいうと、町会で「のらねこ対策説明会」のようなものを開催してもらうとか、 回覧板で回してもらうなどが実際に行われています。 しかし、ここが大きな課題だと感じています。 誰かに何かを体系的に、俯瞰した立場で説明することは思ったより難しいですし、 地域のさまざまな人の立場に立って物事を考えることができるコミュニケーション能力や 共感力も求められます。その地域によって野良猫問題の状況や温度差もさまざまあるでしょうから、 なかなか一筋縄ではいきません。 「TNRをして野良猫を増やさないようにしたいから、地域の理解を得たい」と思って 説明をして回っている間にも、猫はどんどん増えていきます。 何も着手していないので住民には実感がなく、なかなか理解してもらえない、 そして合意を得るまでにさらに猫が増えてしまう…。 これではどんなに熱い気持ちを持って挑んでも、どこかでくじけてしまいそうですよね。 そこで、どんどんTNRを行いながら、地域の理解を得ることを同時に進めていくことが 望ましいと考えています。そして、可能なかぎり地域住民を巻き込んでいくことが大切です。 ファーストステップとして、 住民の声を聞くということです。「地域の猫について何かお困りのことはありますか?」と 丁寧に聞き込みをしていくのです。なかには、怒り心頭で対応する人もいるそうですが、 そうした場合であっても、なぜそれほど怒っているのかをその人の立場になって しっかりヒアリングをすることが大切ということでした。 心ない言葉を浴びせられることがあってもグッとこらえて「なるほどなるほど」と、 その人に寄り添って言葉を引き出していくのだと言います(たいへんな活動です!)。 そうして聞き込みを続けていくと、糞尿被害や無責任な置き餌によって 家の前に虫がわいて迷惑しているなど「猫が嫌いなわけじゃないけど何とかしてほしい」と、 ほとほと困っている地域の姿が見えてくるのです。 猫が好きな人、猫が増えすぎて心配している人、猫の問題行動に怒っている人、 どんな立場の人も野良猫だらけの状態はよくないと思っています。 立場は違っても共通の思いがそこにあります。 これこそが地域猫活動の理解に繋がっていきます。
地域猫活動のメリットとは
住民同士で課題に取り組むことによって知り合いが増え、昨今希薄になりがちと 言われる地域コミュニティにおいても大変ポジティブな側面があると感じます。 対立から融和へ、お互いの理解が深まると、一層明るく住みよい町になっていきます。 どの地域でもここまで理解を得られるかといえば、そうではないでしょう。 できるだけ前向きな方の多い地域から順番にみんなを巻き込んで進めていく、 本当に地道に継続していくしかない大変なことです。 けれど、町にともに暮らす小さな命に配慮し、お互いの存在を認め合いながら 暮らしていける地域は、なんて素敵なんだろうと思います。 きっと、明るくて子どもたちにも優しい町なのではないでしょうか。